2021年は劇団を作ることにささげた一年でした。
それについて少しずつ書いていきます。

2020年、ウイルスの感染拡大によって僕の仕事は激減しました。
3月にスケジュールが白紙になり、それから1か月間新作マジックの練習をたくさんしました。
1ヶ月経ったくらいで、これは2年くらい続きそうだと予測を立てて、知り合いの会社でプログラミングを学んでいました。
夏くらいからアーティスト向けの補助金などが沢山出始め、たくさん企画を考え、公演やコロナ禍におけるパフォーマンスの補助になるようなアプリを開発したりしていました。

ですが、そもそもパフォーマンスは圧倒的な不要不急であることを認めざるを得ないと思うようになり、コロナになって生まれた課題について考えるようになりました。
そこでたどり着いたのが、地方の子どもたちの文化機会の損失でした。
2020年の夏くらいに小学校の芸術鑑賞会を巡業していた劇団の倒産が相次ぎました。その理由を細かく調べていると、文化庁の補助で生きながらえている劇団ばかりであることがわかりました。
つまり、公演ができないと倒産するしかないというビジネスモデルでやっていた、ということになります。
私もそんなにビジネス経験が多い訳ではありませんが、倒産した劇団のHPを拝見すると「寄付を募る」ということしかコロナ禍でやっていないことに驚きました。
子ども達に文化機会を無くしていいのか!みたいなうたい文句で寄付を募ろうとしているそれらの劇団を見て、本当に今まで子どもの為に舞台を提供していたのか・・?と疑問に思いました。
そして、倒産です。その時、子ども達、とくに地方の子どもたちは今後文化に触れる機会が少なくなってくるだろうと予測をしました。

そこから、私は地方で質の高い劇団を作れないだろうか?と思い、小学校の先生たちにヒアリングすることからを始めます。